突然ですがあなたは、こんな言葉を聞いたことはないですか?
「ゴムなしでも外に出せば妊娠しない」
その言葉を信じて、セックスは毎回ゴムを付けずに外出ししているというカップルも多いのでは。しかし本当に外出しで望まない妊娠を防ぐことはできるのでしょうか。
この記事では、外出しと妊娠の関連性について
- 外出しで妊娠する可能性
- 外出しに潜むリスク
- 避妊の為の正しい知識
この3つのポイントを押さえながら解説していきます。
最後までお読みいただけると、外出しと避妊の正しい知識が身に付きますので、
是非ご覧ください。
外出しすれば妊娠しない?実は危険な点があるんです
初めに外出しとは、膣外射精のこといいます。射精時にペニスを引き抜き、膣外で射精する行為です。
避妊方法として外出しは確実なのか、疑問に思っていませんか?
実は避妊方法として不確実な上に、他にもリスクが伴います。ここからは外出しに潜む危険な点について解説します。
セックスの時外出しするからと生でしがちですよね
パートナーとの仲が深まると、セックスは毎回ゴムを付けずに生でしているというカップルも多いのではないでしょうか。
しかし生でセックスする事のリスクを知らないと、自分の身を守ることができません。
避妊やセックスに伴う正しい知識を身に着ける必要があります。
外出しの妊娠率ってどれぐらい?
まず前提として膣外射精は避妊方法ではありません。
外出しで妊娠する確立は22%です。セックスの頻度は人によって違う為、一概には言えませんが5回に1回は望まない妊娠をする可能性がある計算になります。
外出しでも妊娠してしまう理由やその他のリスクについて徹底解説!
なぜ外出しでも妊娠してしまうのでしょうか?
ここからは外出しで妊娠してしまう理由や、外出しに伴うリスクについて徹底的に解説していきます。
外出しでも妊娠してしまう理由
外出しでも妊娠してしまう理由は2つあります。
外出しに伴う危険について正しく理解ができますので、ぜひ最後までお読みください。
我慢汁にも精子が極僅かに含まれている
皆さんは、我慢汁にも極僅かですが精液が含まれていることをご存じでしょうか。
ここでは我慢汁と妊娠との関連性について詳しく解説します。
我慢汁とは
まず初めに我慢汁とは、男性が性的に興奮すると、男性器から分泌される無色透明の粘液の事を言います。
我慢汁には大きく2つの役割があります。
- 粘液で成功時の摩擦を軽減する
- 酸性に弱い精子を守るため、尿道や性器内を洗浄する
我慢汁自体には精子は含まれていない
通常我慢汁に精子は含まれていません。しかし、我慢汁でも妊娠する可能性があります。
なぜでしょうか?
それは我慢汁が出ているという事は、いつ精子が出てもおかしくない状態だからです。
オーガズムに達して射精する前の行為中に、精液がにじみ出ている可能性があるのです。
この状態で避妊具を付けずにセックスをすると、当然妊娠する可能性があります。
オナニーの時に残った精子と一緒に混入したりする場合もある
あなたは、オナニーの後のセックスも危険だと知っていますか?
オナニーで射精した後しばらく経ってから、まだ残っていた精液がにじみ出てくる場合があります。
この精液が我慢汁と一緒になって膣内で出てしまう可能性があるのです。
この場合にも、当然妊娠のリスクがあります。
外出しのタイミングによってはほぼ膣内で射精していることもある
外出しは言ってしまえば、男性側に避妊の為のすべてのコントロールが任されています。
射精のタイミングでペニスを引き抜くのは男性です。
しかしまだ性経験が浅い男性なら、オーガズムのタイミングが分からずに膣内で射精してしまったという事態になりかねません。
また性経験が豊富な男性でも、外出しは安全な避妊法ではありません。
いくら性経験が豊富で射精をコントロールできると思っていても、体調の変化やセックスが盛り上がったことで「つい出してしまった」という事がないとは言い切れません。
取り返しのつかない失敗を防ぐためにも、正しい避妊方法を知っておきましょう。
外出しする場所によってはその後の2回戦が原因で妊娠してしまうこともある
外出しで妊娠する可能性があるパターンはまだあります。
続けてセックスをする際に、1回目のセックスの時に女性器付近に射精していると、2回目のセックスでの挿入時に精子が膣内に入り込む可能性があります。
外出しが避妊法として、いかに不確実であるかお分かりいただけたかと思います。
外出しにしてもゴム無しセックスをしたくなる理由
ではなぜゴム無しでセックスしたくなるのでしょうか。
中には外出しの危険性を知りながらも「外に出すから」と生でセックスしている人もいませんか?
危険な行為であると知っていながらも、なぜ人はゴム無しでセックスをしたいのでしょうか。詳しく解説していきます。
あなたにも心当たりがあるかもしれませんので、ご覧ください。
避妊方法を実施するのが面倒くさい
そもそも避妊方法を調べたり実施するのが面倒くさいというパターンです。
気持ちは分からないでもないですが、望まない妊娠をしない為には正しい避妊法の実施が必要不可欠です。
パートナーの為にも、労わる気持ちを持ちましょう。
コンドームを使うのが煩わしい
コンドームを使うのが煩わしいという方、いらっしゃるのではないでしょうか。
「お金がかかる」「装着する手間も省きたい」といった声が聞こえてきそうです。
「早く挿入したい」という方もいるかもしれません。
しかしこれらは男性の身勝手な意見だという自覚を持ちましょう。
パートナーとの良い関係を続ける為にも、きちんと避妊しましょう。
生でする感触が気持ち良すぎる
「生でする感触が気持ちよすぎて、コンドームを付けたくない」という声もよく耳にします。
男性なら共感する方も多いかもしれません。
しかし前述したとおり、望まない妊娠のリスクがあります。
また女性への配慮も欠けている言動だという自覚が必要です。
ぶっかけをしたいから
女性に精子をかける行為に興奮する男性もいます。いわゆるぶっかけです。
性的思考や趣味は人それぞれですが、こちらも同じく避妊せずに射精している以上、妊娠のリスクが伴います。
セックスを楽しむ為の避妊だと思えるようになれば、パートナーとの夜の時間は楽しく幸せなものになるのではないでしょうか。
外出しセックスに潜む妊娠以外のリスク
外出しセックスには、望まない妊娠のほかにどのようなリスクがあるかご存じですか?
説明できるという方は少ないのではないでしょうか。
正しい避妊の知識を付ける為にも、外出しセックスに伴うリスクを把握しておきましょう。
性感染症になる可能性が高くなる
コンドームを使用しないセックスでは、性感染症にかかるリスクがあります。
性器が直接接触する為、性感染症を防ぐすべがないからです。
コンドームの使用により粘膜同士の接触がなくなり、性病に感染するリスクを下げることができるのです。
出す場所によっては思わぬ場所で性感染症にかかることもある
外出しセックスでは射精の場所によって「こんな所から感染するの?」と驚くような感染源があることをご存じですか?
性病は精液、膣分泌液、血液から感染するという事を念頭に置いて、以下をご覧ください。
- 目に入った場合
いわゆる顔射という、顔面に精液をかける行為でも性感染症のリスクがあります。
精液が目に入った場合に、目の粘膜から感染するケースがあります。
顔射する場合は目に入らないようにお互いに注意する必要があります。 - 口の中に射精した場合
そもそも性病に感染している男性の精液には性病のウイルスや菌が存在します。
つまり口内射精や精子を飲むという行為は、当然性感染症のリスクがあります。
また口の中に虫歯や口内炎がある場合、小さな傷から感染する可能性が高いです。
口の中に射精する行為は性感染症防止の為に避けた方が良いでしょう。
興奮度が下がりセックスレスに陥りがち
外出しセックスを続けていると、気持ちの面でもリスクがあります。
毎回コンドーム無しでセックスすると、男性側の興奮の度合いは下がっていきます。
最初こそ生でできるという事に興奮しますが、人間は徐々に慣れていく生き物です。
その新鮮さは長続きしないでしょう。
外出し以外のよく誤解されている避妊方法や誤った知識
世の中には外出しセックス以外にも、誤った避妊の知識があふれていることをご存じでしょうか。あなたが勘違いしていた事実が見つかるかもしれません。
ぜひ最後までご覧になり、正しい避妊の知識を身に着けてください。
排卵日(危険日)を避ければ妊娠しない
排卵日(危険日)を避けてセックスしていれば、望まない妊娠を防ぐことができるのでしょうか。これは誤った認識です。
「危険日を避けてセックスすれば、妊娠しないのでは?」と思った多いかもしれません。
しかしこの避妊方法は確実ではありません。
排卵日(危険日)の把握は、妊娠しやすい日なのか、妊娠しにくい日なのかの目安にはなりますが、あくまで目安です。
いつセックスをしてもきちんと避妊しない限り、妊娠の可能性は常にあります。
- そもそも危険日とは
危険日とは最も妊娠しやすい期間の事を指します。
一般的に排卵日の2日前のセックスが一番妊娠する可能性が高いとされています。
シャワーなどで洗い流せば妊娠しない
セックスのあとに「洗い流せば妊娠しない」と聞いたことはありませんか?
避妊をしていなくても、セックスの後に性器を洗えば妊娠しないという考えですが、これも間違いです。
- 膣内に射精した場合
精子は射精後すぐに子宮に到達します。性器をきれいに洗い流しても、すでに子宮に到達している精子を洗い流すことは当然できません。 - 外出しをした場合
前述したとおり、射精前の我慢汁に精液がわずかに混入している場合があります。
この場合も、性器をシャワーなどで洗い流しても避妊していることにはなりません。
二回目は精子が薄くなる
こんな話も聞いたことがあります。「2回戦目は精子が薄くなっているから、ゴム無しで大丈夫。」もうお気づきかもしれませんが、これも間違いです。
続けてセックスをした場合、1回目よりも2回目の精子の量は減っても、妊娠の可能性があることに変わりはありません。避妊は必ず必要です。
コンドームを二重ですれば避妊の確率がアップする
コンドームの二重の使用で避妊の確率がアップすることはありません。
コンドームは正しく使用していれば、1枚の使用で十分な避妊効果があります。
以下、コンドームの正しい使用方法です。
コンドームの正しい使用方法
挿入する前に着ける
生で挿入して、射精の直前にコンドームを装着するという使い方では、避妊方法として確実ではありません。射精前にも精液がにじみ出る可能性があります。
また射精のタイミングでペニスを引き抜くことに失敗するリスクもあります。
セックスする時には常に使用する
危険日以外は生でセックスするというカップルも多いようですが、女性の周期に安全日はありません。この日は確実に妊娠しないと判定する方法はないからです。
コンドームは常に使用しましょう。
外出しでの妊娠を防ぐために気をつけること
外出しセックスでの妊娠を防ぐ為には、どんなことに気を付けたらよいのでしょうか。
気を付けて欲しいポイントと、望まない妊娠を防ぐための具体的な方法を解説します。
知恵袋でのアドバイスを鵜呑みにしない
外出しセックスで妊娠するのか不安に思った方の中には、まず知恵袋で検索してみるという方も多いのではないでしょうか。
同じ境遇に置かれている人の経験談を探し、「外出しセックスで妊娠しなかったよ」という内容の投稿を読むと安心するかもしれません。
しかし知恵袋には注意してほしいポイントがあります。それはずばり、すべての情報が正しいわけではないという事です。
知恵袋には誰でも投稿できます。言ってしまえば専門の知識がない素人の方でも、書きたいことを投稿できてしまいます。
知恵袋の記事を参考にする場合は、投稿者が専門知識のある医療者なのかを見極める必要があります。
正しい避妊の知識をもつことが重要
望まない妊娠をしない、させない為には正しい避妊の知識を持つことが何よりも重要です。
取り返しのつかない事態になる前に、ぜひ今一度パートナーと避妊方法について相談してみてください。
ピル
避妊方法のなかでも効果が高いのがピルの服用です。
ピルは毎日同じ時間に1錠飲み続ける事で避妊効果を発揮します。
飲み忘れると、99%を超える避妊効果が91%にまで下がるので注意しましょう。
最近はオンラインでピルを処方してもらえるようになりましたが、詳しい説明を聞かないとという方は、婦人科クリニックなどの医療機関で処方してもらうことをおすすめします。
IUD式
IUDとは、子宮内避妊用具のことを指します。
子宮内に小さな器具を装着することで、約5年に渡る長い期間で避妊効果を発揮します。
これ以上の妊娠を望まない経産婦に適している方法の為、学生や結婚前のカップルにとっては、あまり現実的ではない方法かもしれません。
コンドーム
避妊方法として最もポピュラーなのがコンドームの使用ではないでしょうか。
値段も安価で手に入りやすく、ネットでもドラックストアでも購入することができます。
何より使いやすいというのが大きなポイントです。
コンドームは避妊だけでなく、性感染症防止ができる唯一の避妊具です。
お互いを守る為に、セックスの際には必ず使用しましょう。
避妊方法は異なる方法を二つ以上使うと確実性が増す
避妊方法は、異なる方法を2つ以上組み合わせると確実性が増すことをご存じでしょうか。
具体的な組み合わせには
- ピルを服用している方がコンドームも使用する
- 女性が自身の生理周期から危険日(排卵日)を予測しつつ、コンドームも使用する。
などが挙げられます。どの避妊方法も組み合わせることで、さらにパートナーとのセックスを安心して楽しめるものにしてくれます。
外出しして妊娠する可能性はあるの?膣外射精のリスクについて解説のまとめ
外出しと妊娠について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
この記事のポイントは
- 外出しは避妊方法として不確実であるということ
- 外出しに伴う望まない妊娠や性感染症のリスクは、正しい避妊方法で防ぐことができるということ
- 正しい避妊の具体的な方法 です。
外出しセックスは、特に若いカップルの間で避妊法としてよく行われていますが、避妊していると言えないほど不確実な方法だということがお分かりいただけたかと思います。
この記事が、外出しと妊娠にまつわる不安をお持ちの方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事の執筆者セックスアドバイザーまりん
テクニシャン/ラブグッズ検定満点/セックスアドバイザー
大学生の頃に経験した大失恋からの自暴自棄のおかげで、気持ちいいことを追求するようになり風俗に3年半ほど勤め上げた後に、女性風俗ライターの道を歩むことに。現在は、女性に嬉しい最新のラブグッズの情報やテクニック面でのサポートを性業としている性のインフルエンサー