もしかして私、におってない?
自覚している体臭と、他人が感じる体臭は必ずしも同じとは限りません。体臭がきつくても気づかずに過ごしている人がいる一方で、体臭はほとんどないのに、周りの反応を気にしてしまう人もいます。また、人は慣れない臭いにはすぐに気づきますが、次第に慣れて自覚しなくなってしまうものです。
そんな中でも特に気になるのが、愛液のにおい。
そこでこの記事では、みなさんが気になっている
- 愛液のにおいが気になる人の意見
- 愛液の成分やにおいについて
- 愛液のにおいが臭くなってしまう原因
- 愛液のにおいが『臭い』と感じたときの対策方法
をご紹介していきます。
人には相談しづらい愛液の臭いに関する問題。基本的な知識を身に着けつつ、上手に対策していくことで、自分の体のことをもっと愛してあげられるようになれますよ。心と体を軽くするヒント満載の記事となっておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
愛液の匂いが臭いかもしれない?
においに敏感な人もそうでない人も気になる愛液やデリケートゾーンのにおい。もしかして臭いかもしれないとお風呂に入るときやエッチをする前に確認してしまうというという人もいるでしょう。
生理後やシャワーを浴びてない状態だと特に気になる人がいる
普段はにおいは気にならない、気にしていない人であっても、ナプキンで蒸れてしまう生理中や生理後、しばらくシャワーを浴びていない状態のときにはにおいが気になってしまうということもあるようです。
パートナーから指摘されて気づく人も少なくない
また、においについて自覚していなくても、パートナーから臭っていることを指摘されたことではじめて自分のにおいに気づいたという人も多いようです。少し、いやとてもショックですよね。
愛液のにおいの原因やケア方法について解説していきます
そこでこの記事では、みなさんが気になっている愛液やデリケートゾーンに関する基礎知識や愛液の臭いが発生してしまう原因、日常で行える適切なケア方法について徹底解説していきます。
基本的に無臭?愛液の成分について
この章では、愛液が分泌される仕組みや成分などの基礎知識について解説していきます。実はこの愛液の正体は、膣からでる汗なんです。膣周辺にある毛細血液から膣内ににじみ出た体液のことを愛液と呼んでいます。
個人差や分泌量で差はあるが一般的には愛液は無臭とされている
愛液のにおいは基本的には無臭です。体臭の強さに個人差があるように、愛液のにおいの強さについても個人差があります。また、ホルモンバランスや体調の良し悪しにより愛液のにおいが変わることもあります。
愛液はえっちな気分によってpHが変わり匂いや味が変化する
膣内は、正常時は弱酸性に保たれていますが、アルカリ性の精液を子宮に届けやすくするため、女性が性的な興奮を感じると弱アルカリ性の愛液を分泌して膣内の酸性度を下げる仕組みになっています。女性がえっちな気分になると愛液によって膣周辺が弱酸性から弱アルカリ性に変化するため、ちょっと苦い味がすると感じる人もいるようです。
よく一緒になりがちだが愛液とおりものは別物
おりものとは、膣内を清潔に保つために子宮や膣などから分泌される液体です。膣周辺の代謝物等が混ざっているため、愛液よりも粘り気があります。愛液が無色無臭であることとは対照的に、おりものは白濁していて、ヨーグルトのような酸っぱいにおいがします。
愛液ってどんなにおいがする?
先ほど解説したとおり、基本的に愛液のにおいは無臭です。しかし、ホルモンバランスや体調の良し悪しにより愛液のにおいが変わることもあります。それでは、どんなときにどんなにおいがするのか確認していきましょう。
酸っぱいにおい
膣周辺は、正常時、雑菌の侵入を防ぐために弱酸性に保たれています。膣内に住む乳酸菌である「デーデルライン桿菌(かんきん)」が乳酸を作り出すことにより、弱酸性を保っているため、酸っぱいにおいがします。女性器をなめたときにヨーグルトのような味やにおいがするという人もいます。
魚臭いにおい
愛液が魚臭い、生臭いにおいがする場合は注意が必要です。正常時は基本的に強いにおいを放たない愛液から、このようなにおいが発生している場合は、性病に感染していたり、細菌系の炎症を起こしている可能性があります。
甘いにおい
通称本気汁と呼ばれるバルトリン腺液は甘い味やにおいがするといわれています。男性でいうカウパー腺液(ガマン汁)にあたるもので、女性が本気で感じたとき出る液体であるといわれているため、愛液から甘いにおいや味がしたら女性がセックスで感じているかの指標にしているという人もいます。
去痰剤のようなにおい
女性がえっちな気分になり、興奮を感じると、膣からアルカリ性の愛液を分泌して膣内の酸性度を下げる仕組みになっています。女性が感じているときに出る愛液は、アルカリ性であるため、少し苦い味やにおいがするといわれています。
愛液のにおいが臭いと思うようになる原因
それではどのようなときに愛液のにおいが臭くなりやすいのでしょうか。体質によるもの、生活習慣によるもの、感染症が主な原因になっていることが多いため、項目別に解説していきます。
場合によっては膣そのもののにおいの可能性もある
体臭の強さに個人差があるように、膣そのものにも多少の臭いがあり、そのにおいの程度には個人差があります。これから説明するにおいの原因に思い当たる節がない場合は、過剰に気にする必要はありませんのでご安心ください。
身体的な理由
まずは身体的な理由により愛液のにおいが臭くなってしまうケースをご紹介します。主な原因はホルモンバランスの変化や体質的なものです。適切なケアを行えば改善できることが多いので確認していきましょう。
生理周期の影響
女性の体は生理周期に合わせてホルモンバランスが変化します。女性の体内では、4種類のホルモンが周期的に分泌され増加したり、減少したりします。愛液の分泌は、ホルモンの影響を大きく受けるため、生理周期に合わせて、その色や量、においが変化します。
アポクリン腺の分泌液と混ざるため
アポクリン腺とは、汗腺の一種で、性的フェロモンを出す分泌腺です。このアポクリン腺は、脇の下や耳、乳輪、陰部に集中しています。アポクリン腺からの分泌物そのものはそれほど強いにおいはなく、むしろ異性を性的に引き付ける効果がありますが、汗や皮脂、細菌と混ざり、分解されると臭くなってしまうことがあります。
腟内のpHバランスの崩壊
膣内は、細菌やウイルスの侵入を防ぐため、弱酸性のpHバランスを保っています。しかし、体調不良やストレスなどが原因でホルモンバランスが悪化すると膣内のpHバランスが崩れることにより、膣内に住んでいる常在菌のうち、悪玉菌が増殖してしまい、膣やその分泌物である愛液のにおいが強くなってしまうことがあります。
普段の衛生や生活習慣によるもの
ここからは、普段の衛生管理や生活習慣などの影響により愛液のにおいが臭いと思うようになるケースをご紹介します。このケースは原因となっている習慣を見直すことで、においを大幅に軽減できますので、しっかりと確認していきましょう。
デリケートゾーン周辺の汚れ
膣周辺には排出器官が密集していること、入り組んだ形をしてることから、汚れがたまりやすくなっています。下着やナプキンで蒸れやすいパーツでもあるため、汚れを放置していると、強烈な悪臭を放つこともありますので、専用の洗浄剤を活用するなど適切なケアを行いましょう。
食生活の偏り
肉メインの食生活をしていたり、ニンニクや玉ねぎなどの臭いが強い食べ物を多く摂取していると愛液の臭いが強くなることがあります。1日の食事が愛液のにおいに影響することはありませんが、普段の食生活が偏っているのであれば、野菜や炭水化物などをバランスよく摂取するよう心がけましょう。
ストレス
ストレス過多になるとホルモンバランスが乱れてしまいます。ホルモンバランスが崩れると、膣内のpHバランスが崩れてしまうことにより、膣内の悪玉菌が増えてにおいが強くなってしまうことがあるため、ストレスをため込まないようにすることが大切です。
感染症によるもの
最後に感染症が原因となり愛液のにおいが臭いと思うようになるケースをご紹介します。以下の自覚症状がある場合は医療機関を受診しなければ改善しないことが多いため、しっかりと確認しておきましょう。
トリコモナス症
トリコモナス症は、目には見えない原虫と呼ばれる微生物が原因となり、膣周辺に炎症を引き起こす病気です。性交渉以外にも、トイレや浴槽で感染することもあります。発症すると、魚が腐ったような悪臭を放つ泡状のおりものが増えることが多いです。また、膣周辺に強いかゆみや痛みが出ることもあります。
細菌性膣炎
細菌性膣症になると、魚が腐ったようなにおいがするおりものが増えます。この細菌性膣炎は、デリケートゾーンを洗いすぎてしまったり、体調不良により免疫力が低下してしまったことにより、膣内の常在菌のバランスが崩れることによって引き起こされる炎症です。おりものの量が増えて、灰色っぽくなることも特徴です。かゆみは起こりにくいといわれていますが、まれに下腹部痛や不正出血を引き起こすこともあります。
バルトリン腺膿瘍
バルトリン腺とは、外陰部の後方にある粘液の分泌腺のことです。バルトリン腺膿瘍(のうよう)とは、バルトリン腺が細菌などに感染することにより、炎症や膿などが発生する疾患です。淋菌などの性感染症によって起こることもありますが、黄色ブドウ球菌、大腸菌、レンサ球菌、クラミジア、トリコモナスなどの細菌によって発症することもあります。溜まった膿が排出されると強い悪臭を放つため、デリケートゾーンの臭いの原因となります。
愛液のにおいが『臭い』と感じたときの対策方法
ここまで、愛液の愛液の成分やにおいに関する基礎知識、愛液のにおいが臭くなってしまう原因について解説してきました。最後に、愛液のにおいが臭いと感じたときの対策方法について具体的にご紹介していきます。
健康的な生活習慣を心がけストレスを軽減する方法
体調が悪いとホルモンバランスや膣内のpHバランスが崩れやすくなるため、愛液のにおいが臭くなる原因となってしまいます。愛液のにおいは、あなたの体が発するSOSのサインかもしれません。においが気になるときは、健康的な生活習慣を心がけ、ストレスを軽減する工夫をすることにより、体調を整えることを優先しましょう。
体を冷やす食べ物を避ける
冷えは万病のもとと言われます。体温が1度下がると、免疫力は30%も低下するといわれています。愛液のにおいを防ぐためにも免疫力を保つことが大切です。冷たい飲食物以外にもコーヒー、牛乳、豆乳、白ワイン、ビール、緑茶、砂糖を含む清涼飲料水は体を冷やしてしまいますので、頻繁に摂取することは控えましょう。
湯船に浸かって体を温める
温かい湯船に浸かり、身体を温めることで、血液やリンパの流れが良くなります。また、体温をあげることができるため、基礎代謝や免疫力を向上させることができます。
リラックスするためにお湯の温度は、40℃程度を目安にしましょう。また、湯船につかる時間は15分程度に留めましょう。長風呂は体温が上がりすぎることもあるため、おすすめしません。
ビフィズス菌を含む食品を摂取する
腸は、第二の脳と呼ばれており、そのほかの臓器と連携をとり、体内環境のバランスを維持し、整えている重要な器官です。腸内環境を整えることで、免疫力を向上させることができます。腸活がトレンドになっており、はじめてみたいと思っている人もいるかもしれません。腸内環境を整えるために、ビフィズス菌を含む食品を摂取することがおすすめです。ビフィズス菌はヨーグルトなどに多く含まれていますが、最近は、ビフィズス菌を含むチョコレートやタブレットが販売されているので手軽に挑戦しやすいでしょう。ビフィズス菌のエサとなる食物繊維も一緒に摂取するとより効果を実感できますよ。
性行為による感染を防ぐ方法
性行為をきっかけとして愛液のにおいが臭くなることもあります。感染症は、日頃からの衛生管理を徹底したり、適切な準備を行った上でのセックスであれば、そのリスクを大幅に軽減することができます。
適切な膣衛生を保つように心がける
膣には自浄作用が備わっていますが、その周辺には排出器官が密集しており、入り組んだ複雑な形をしていることから、汚れやすくなっています。汚れた状態で、下着やナプキンによる蒸れを放置していると不衛生になってしまいますから、毎日入浴し、適切な膣衛生を保つよう心がけましょう。最近は、膣専用のケアアイテムも充実してきています。デリケートゾーン専用の石けんやウェットシート、保湿オイルなども発売されていますので活用してみてはいかがでしょうか。
コンドームの着用
性病や細菌感染を防ぐために、セックスのときはコンドームを着用するようにしましょう。性感染症にかかると、膣内の衛生環境が悪化し、愛液のにおいが臭くなってしまいます。性感染症は、苦労をして治療を終えても、再発のリスクが高いものも多いため、コンドームによる予防を徹底しましょう。
行為後しっかり愛液を処理すること
セックスで垂れてしまった愛液をそのままにしていると不衛生な状態を放置していることになり、場合によっては病気になってしまうこともあります。愛液が乾くと、セックスのときに手や舌、性器を介して付着してしまった細菌と一緒に固まってしまい、においの原因となってしまいます。乾いてしまう前に、シャワーやウェットシートなどでふき取るようにしましょう。
異臭が強い場合は、婦人科医に相談し、適切な治療を受ける
愛液は基本的に無臭です。強烈な異臭がある場合は、感染症を含めて体が異常をきたしている可能性が高いです。婦人科の受診はハードルが高いと思う人もいるかもしれません。しかし、感染症の場合は自力で治すことはできませんし、悪化してしまうとその後の治療が長引いてしまう可能性がありますので、すぐに婦人科医に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。
【悩み解決】愛液のにおいって結局何?愛液のにおいの正体について解説のまとめ
みなさんの悩みや疑問を解消するお手伝いはできたでしょうか。
この記事では、
- 愛液のにおいを気にしている人が案外が多いこと
- 愛液の成分やにおいに関する基礎知識
- 愛液のにおいが臭くなってしまう原因
- 愛液のにおいが『臭い』と感じたときの対策方法
をご紹介してきました。
誰もが気になる愛液のにおいに関する問題。においに関する基礎知識や対策方法を知っておけば、過剰に気にする必要はありません。この記事が、あなたが自分の体と上手に向き合い、快適なナイトライフを実現するためのお手伝いになれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
この記事の執筆者セックステクニシャンみぃこ
元Nsセックスアドバイザーみぃこ
専門時代からマッチングアプリにドはまりしており年間で30人以上の男性との性交渉の経験を持つ。女性のオーガズムの仕組みについてかなり熱心に研究している。自身の性経験から避妊の重要性なども専門性の高い情報を持っている また元Nsとして5年間病院で従事しており、女性の体の仕組みについては精通している